人生100年時代にむけて
人生100年時代。
日本では、2016年に「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)」という書籍が出版されました。その副題には「100年時代の人生戦略」と書いてあります。
この本は、世界で長寿化が急激に進み、先進国では2007年生まれの2人に1人が100歳を超えて生きる「人生100年時代」が到来すると予測し、これまでとは異なる新しい人生設計の必要性を説く内容となっています。
ロンドン・ビジネス・スクール教授のリンダ・グラットンとアンドリュー・スコットによって書かれたこの本は瞬く間に世界に広がり、日本でも、政治家の小泉進次郎氏がこのコンセプトを採り上げ話題となりました。
それから、いつの間にかあっという間に人生100年時代が通説となってきています。
人生の最後まで元気に生きること
誰もが加齢を重ね、いずれ高齢者となっていくわけですがこれは避けることのできない自然の理ですよね。
それでも、より良く年を取っていく、誰にも迷惑をかけないで、むしろ、人生の最後まで自分の人生を輝かせて生きていきたい。
みな、そう思っているはずです。
つまり、人生100年時代をどう過ごしていくか「戦略」が必要だと言っているのです。
その戦略には、様々な側面があります。
人生の意味を捉えなおすこと。
新たな人生設計を構築すること。
「老いなき身体を手に入れる」秘密
今後もさらにこのことは加速していくでしょう。
それは、わが国でも2020年に出版された、「Life Span(老いなき世界)」という
世界20カ国で刊行されニューヨーク・タイムズ・ベストセラーとなった大注目の書籍のことです。
著者のデビット・A・シンクレア博士はハーバード大学医学大学院で遺伝学の教授を務め同大学の老化生物学研究センターの共同所長でもあります。
老化は病気である
同博士は、老化は病気であり、それは生体内の情報のあり方の異常だというような説明をされており、DNAの遺伝情報に関わる事柄にその秘密があると言われています。
専門的にシンクレア博士は、「老化はエピゲノム情報の喪失である」というように述べています。
これは、遺伝情報の調整作用を持つ環境がしっかりと機能しなくなる、という意味で、逆に言えば、この遺伝情報の調整環境が整えばまさにアンチエイジングの道がみえてくるというわけです。
その道を大きく照らす遺伝子があります。
長生き遺伝子「サーチュイン遺伝子」
その老化に関わる遺伝情報に密接な関わりをもつのは「サーチュイン遺伝子」と言われる存在です。
「サーチュイン遺伝子の活性化」によって合成されるたんぱく質をサーチュインと呼びます。
その結果、遺伝的な因子の調節を行うことで寿命を延ばすと考えられているのです。
そのようなものなどあるのでしょうか?
その一つが、NMNという夢の成分で日本でもいま注目されています。